やまこしの文化

NISHIKIGOI

豪雪地帯の 文化が産んだ 泳ぐ宝石

古くから豪雪地帯だった山古志。
冬には4mにもなる雪が降り積もるこの地では、冬になると交通が途絶され、地域の外に出られなくなることもしばしば。
そこで人々は冬場の貴重なタンパク源となる真鯉を飼育しました。
地域特有の豊富な雪融け水を利用した棚池を作り、真鯉の養殖を行い、渇水時には稲作の貯水池としても活用していました。

そんなある日、突然変異により微かに赤い模様のある鯉が出現。これを人々は「色鯉」と呼び大切に育て、交配を続けました。
そして努力と試行錯誤で改良に改良を重ね、今の約100種類と言われる品種と、美しい姿の錦鯉が生まれたのです。
今や世界に誇る錦鯉は、「泳ぐ宝石」として、国内はもちろん世界中の人々から愛されています。

そして、この地域の特性を活かした棚田・棚池が並ぶこの日本らしい風景もまた、多くの人を魅了しています。

長岡市の魚
県の鑑賞魚

また、2014年10月23日に長岡市・小千谷市は錦鯉を「市の魚」に制定し、2017年3月には新潟県が「県の鑑賞魚」(鑑賞=芸術品を味わう)として指定し、更なる注目が集まっています。
錦鯉の系統図はこちら

錦鯉の種類

  • こうはく

    赤斑の模様で「小模様」「大模様」と分け、「2段紅白」「3段紅白」「4段紅白」「稲妻紅白」等、好きな模様を楽しめる錦鯉を見る基本とも言えます。

  • 大正たいしょう三色さんしょく

    白色の地肌に、赤と黒の模様が入ったものです。
    頭部には赤の模様だけで黒い模様が入らず、胸ビレに黒の縞模様がわずかに入るものを基本としています。

  • 昭和しょうわ三色さんしょく

    黒色の地肌に赤と白の 模 様が入り、胸ビレの付け根に黒い模様が入ったものを基本としています。ダイナミックな墨があります。

  • 写りうつりもの

    赤斑の模様で「小模様」「大模様」と分け、「2段紅白」「3段紅白」「4段紅白」「稲妻紅白」等、好きな模様を楽しめる錦鯉を見る基本とも言えます。

  • 光りひかり無地むじ

    全身 に模様が入らず、光り輝くものです。その色調より、黄を「山吹黄金」、白を「プラチナ黄金」、赤を「オレンジ黄金」、鱗に覆鱗のあるものを「銀松葉黄金」「赤松葉黄金」「黄松葉黄金」といいます。

  • 浅黄あさぎ

    背部が藍色や群青色で、鱗が網目模様を呈しています。頭部にシミが無く、緋色が腹部、胸ビレの付け根、両鰓ブタの周囲にかけて入るのが良いとされています。

  • しゅうすい

    ドイツ鯉と浅黄の交配にて作出しました 。浅黄色が澄わたり、背部、体側部の鱗が一列で、大小の乱れ無きものが良いとされています。

  • しき

    浅黄と大正三色の交配により作出しました。色は、赤、黒、浅黄の青、濃紺を五色といいます。近年は紅白との交配で、明るい近代五色が多くなっています。

  • 光りひかり模様もよう

    大正三色の光ったものを「大和 錦」、紅白の光ったものを「桜黄金」、山吹黄金とプラチナ黄金の張り分けたものを「張り分け黄金」、秋翠の光ったものを「錦翠、銀翠」といいます。

  • きんぎんりん

    鱗が金、銀に光るもので、通称「銀鱗」といいます。
    「銀鱗紅白」「銀鱗三色」「銀鱗昭和」等で、和鯉の品種だけです。

  • 光り無地を除く、金銀鱗、ドイツ鯉を含む一 色無地鯉をいいます。赤無地、白無地、烏鯉、(黒)、黄鯉、緑鯉、茶鯉、空鯉、(ネズミ色)等をいいます。

  • べっこう

    白い地肌に黒の模様が入ったものを「白別甲」、赤い地肌に黒の模様が入ったものを「赤別甲」といいます。

  • 光りひかり写りうつり

    昭和三色の光っものを「 金昭和」、白写りの光ったものを「銀白写り」、黄写りの光ったものを「金黄写り」といいます。

  • たんちょう

    頭部に丸い赤斑のみ、「丹頂紅白」「丹頂三色」「丹頂昭和」といい全品種にあります。

  • ドイツどいつごい

    鱗が鯉の横と背ビレにあるも のを「ドイツ鯉」、鱗の無いものを「鏡鯉」といいます。各品種にいます。
    背と腹部の鱗の整列が整然と美しいことがポイントです。

  • 孔雀くじゃく黄金おうごん

    五色の光ったものです。ドイツ孔雀、特に紅いものを紅孔雀といいます。

  • もんりゅう

    烏鯉の黒地がむけて白地にな ったもので、白黒の模様の変化が魅力です。ドイツ鯉が九紋竜、和鯉が羽白です。

  • あいころも

    緋模様の上に藍色の出たものを「藍衣」、黒色の出たものを「墨衣」といいます。

  • 変りかわりごい

    品種は幅広いです。落葉しぐれ 、鹿の子、影もの、金輝竜、基本品種以外をいいます。